令和5年6月定例会で通算5回目の一般質問に!①能代西高等学校跡地を活用した県営新産業団地

1.能代西高等学校跡地を活用した県営新産業団地について
①事業の進捗状況は?

洋上風力発電事業が能代市周辺で活発化している中で、県は洋上風力をはじめとした再生可能エネルギーで電力を賄う工業団地を整備し、再エネの地産地消を図る方針です。当該団地は、能代市の能代西高等学校跡地約20ヘクタールと、秋田市の秋田県立大学秋田キャンパス南側の県有地など約40ヘクタールを造成する計画です。

西高跡地については2024年度、秋田市については2026年度に分譲開始予定であるとのことです。中国木材株式会社の進出に伴い、能代工業団地の分譲地が埋まったことで、能代市では新たな工業団地が必要となっていました。人口減少・人口流出に歯止めをかけるには企業誘致は欠かせないものであり、新産業団地を早急に整備するべきだと考えます。
2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが世界の潮流となった昨今、洋上風力発電による再エネを活用した産業団地は企業にとって非常に魅力的であると考えます。したがって、秋田県と能代市が綿密に連携を取り、早期整備と円滑な企業誘致を実現することが重要だと考えます。

Answer.  県においては今年度当初予算に校舎及び体育館等の解体を行う実施設計費を計上しており、解体工事については来年度から開始する予定であると伺っております。
進出を予定する企業が現状引渡しによる早期分譲を希望することも見据え、令和6年度に部分的に分譲開始ができるよう県において整備を進める予定と伺っており、市においても県と綿密に連携して対応してまいりたいと考えております。

②県との協議はどのように行われているか?

Answer.  新産業団地の整備、分譲及び再生可能エネルギー供給の検討を担う各担当部門と適宜情報交換を行い、市と県との役割分担や再生可能エネルギーの供給等について協議を進めております。

③周辺道路の新設、拡張等の整備を行う考えは?

市長説明において、県との協議により、団地造成や団地内道路、排水施設等は県において、基幹インフラであるアクセス道路や団地内に供給する水道については能代市において取り組むこととなったとの説明がありました。造成工事、工場建設が開始すると工事関係車両による交通量の増加が見込まれます。また、誘致企業が進出し、本格稼働すると通勤や輸送等に伴う交通量の増加も見込まれます。
能代西高跡地の西側、すなわち向能代駅側には住宅地が密集しており、周辺には東雲中学校、向能代小学校、能代支援学校といった学校も所在しています。したがって、交通量増加に伴い、周辺住民あるいは通学する児童生徒への影響が心配されます。
一方で、予定地から県道205号富根能代線側につながる道路は、それほど広い道路ではないだけでなく、急カーブのある坂道になっています。したがって、大型トラック等の輸送車が頻繁に往来した場合、事故の可能性が高まるおそれがあります。

Answer.  能代西高等学校跡地へ通じるアクセス道路の整備については、県との協議により市が担うことになり、今定例会に補正予算を計上し、地形や地質等を踏まえ、ルート案について検討することとしております。近隣には住宅街や小・中学校、支援学校が立地しておりますので、安全・安心確保の観点から、同団地の整備後であっても、進出する企業の規模や状況等によってはさらなる道路整備を検討することも必要になるものと考えております。

④交通量増加による通学への影響はないか?

Answer.  新産業団地の造成工事中や企業が進出した後の従業員の通勤等により周辺の交通量が増え、安全確保について課題が生じる可能性もあると認識いたしております。今後、状況によっては、工事や通勤等の時間帯の調整、通行ルートの分散等により、近隣住民や児童生徒への影響を抑えなければならないことも考えられますので、必要に応じ、県と連携しながらその対応について検討してまいりたいと考えております。

⑤企業進出に伴う人手不足の深刻化への対策は?

能代市では長らく有効求人倍率が高止まりしており、人手不足が顕著な状態です。新産業団地の分譲開始が来年度の予定であり、本格稼働はさらに数年後となり、予測が難しいとは思いますが、さらなる人手不足に陥ることが考えられます。
先月、中国木材株式会社の事業進捗説明会が行われ、現在の採用状況は順調であるとのことでしたが、新産業団地への企業進出に伴い、採用に影響が出てくる可能性もあります。したがって、現状の人手不足をある程度改善し、新産業団地の誘致企業の現地採用需要に備えることが重要であると考えます。

Answer.  令和5年4月の能代山本管内の有効求人倍率は1.59倍と、前年同月の1.92倍から比較すると下がってはおりますが、依然働き手不足の状況は続いております。全国的にも出生数は減少傾向にあり、労働人口は今後も減少していくことが見込まれております。
こうした中、市ではこれまでに取り組んできた資格取得の支援や就労を伴う移住者に対する助成等に加え、昨年度より新たにインターネット上で能代市求人サイトを公開し、広く求人情報と地元企業の魅力等を発信しているほか、能代市単独の移住就業フェアを東京で開催するなど就労マッチング支援に努めております。これらの取組によって雇用に結びついたケースもあり、内容をさらに充実させながら今年度も引き続き実施しております。
さらに、今年度の新たな取組として、就職活動を控えた県内外の大学生を対象としたオンラインインターンシップの実施、市内中学生が地元企業を取材し、その内容及び求人情報を掲載した、お仕事ブックの発刊を予定しており、県内外へ地元企業の魅力の発信及び若年層へ地元就職意識の醸成を図っていくこととしております。
市といたしましては、地域の働き手確保対策は市の最重要課題の一つと認識しており、企業進出も見据え、今後も秋田労働局や県、広済堂HRソリューションズ、市内事業所等と連携しながら効果的な手法を検討し、全力を挙げて取り組んでまいります。

※ホームページ用に簡略化して記載しています。正確な質問、答弁内容は能代市議会議事録をご覧ください。

●西高跡地の県営産業団地に伴う住民への影響について十分注意して取り組んでいただけるよう質問させていただきました。

今後も建設に伴う影響について注視してまいります。