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令和5年3月定例会で通算4回目の一般質問に!②出会い創出・結婚支援
2.出会い創出・結婚支援について
①本市における出会い創出・結婚支援事業の実績と今後の課題は?
2020年に閣議決定された「少子化社会対策大綱では、少子化の主な原因として、未婚化、晩婚化と夫婦の出生率である有配偶出生率の低下が挙げられ、特に、未婚化、晩婚化の影響が大きいとしています。
また、少子化社会対策大綱では、少子化の背景には経済的な不安定さ、出会いの機会の減少、仕事と子育ての両立の難しさ、家事、育児の負担が依然として女性に偏っている状況、子育て中の孤立感や負担感、子育てや教育にかかる費用負担の重さ、年齢や健康上の理由など、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っているとの分析があります。したがって、主要要因の一つである独身男女の出会いの機会の減少をより効果的に改善していくことが重要であると考えます。
しかしながら、能代市では数値目標である婚姻数に関して、令和3年度が目標152件に対して111件であり、5段階の総合評価でD評価となっています。先日の地元紙の報道によると、令和4年度が推計値で115件あり、目標154件を下回る見込みであるとのことです。
また、重要業績評価指標(KPI)の男女の出会いや交流イベント等への参加人数については、令和3年度が目標100人に対して48人と総合評価はE評価、同じくKPIであるあきた結婚支援センター入会者数については、令和3年度が目標34人に対して22人と、同じく総合評価はE評価となっています。
Answer. 本市では出会い創出事業補助金、あきた結婚支援センター会員登録料助成、結婚・子育て祝い金事業等のほか、今年度から結婚新生活支援事業による経済的支援を行っております。
令和4年度の実績につきましては、2月末現在で出会い創出事業補助金の申請件数のうち、イベント実施分が2件、セミナー実施分が1件、あきた結婚支援センター会員登録料助成は22人、結婚・子育て祝い金事業の申請件数は76件、結婚新生活支援事業の申請件数は6件となっております。
今後の課題といたしましては、より多くの方に興味を持っていただける事業の展開や出会い創出・結婚支援等に関する情報発信が重要であると考えております。
②イオンタウン能代への人口政策・移住定住推進室移転をより効果的な出会い創出・結婚支援につなげる取組は考えているか?
能代市の人口政策・移住定住推進室は、先月5日に本庁舎1階からイオンタウン能代に移転しました。
「市内の施設としては、多くの方々が集まる場所の一つと認識している。現在の市本庁舎から移転し、より多くの方々に移住定住施策を知っていただく機会を増やすことによって効果が見込めるものと判断した」との当局からの説明がありました。
イオンタウン敷地内に最大手のコーヒーチェーン店ができたこともあり、若者や市外客が徐々に増えてきている印象があります。出会い創出・結婚支援についてもより多くの方々に周知していく絶好のチャンスだと思います。
Answer. イオンタウン能代内の窓口スペースには、移住定住関連、出会い・結婚支援関連、観光案内、広報のしろ等、多岐にわたる資料を取りそろえ、気軽にお立ち寄りいただける情報収集の場として活用していただいております。
移転から約1か月となりますが、この間多くの方が訪れ、各種資料を手に取る様子が見られており、出会い・結婚支援についてもイオンタウン能代の集客力がもたらす効果は大きいものと考えております。
今後は、より手に取っていただきやすいよう、デザインや配架方法に工夫を凝らすほか、デジタルサイネージ、SNSなどの各種媒体も活用しながら、広報活動の強化に努めるとともに、市主催事業についても新規事業や既存事業のブラッシュアップに取り組んでまいります。
③あきた結婚支援センターの出張センターについて、イオンタウン能代に移転した人口政策・移住定住推進室での開設を求める考えは?
秋田県は「一般社団法人あきた結婚支援センター」を通して出会いから交際、結婚までを丁寧にサポートしています。
センターでは、結婚に関する相談業務を行っており、イベントの紹介だけでなく、AI(人工知能)によるマッチング事業を行っています。
結婚に至った成婚報告者数が2011年からの累計で1,800人を超えており、着実に成果を上げています。したがって、出会いや結婚に悩む方々をセンターにつなげることが未婚化、晩婚化の改善には効果的であると考えます。
センターは、所在地が3か所に分かれ、北が大館市、中央が秋田市、南が横手市にあります。そこで、能代市のような離れた地域には結婚コーディネーターがその地域に直接赴く出張センターを、おおむね月1回~2回のペースで開設しています。したがって、常設のセンターがない能代市では、数少ない出張センターの機会をより効果的に周知、活用していくべきだと考えます。
能代市の出張センターは、これまで能代市中央公民館や能代山本広域交流センターで開設されてきました。しかし、その役所的な雰囲気から相談に行きづらいと感じる方も少なくないのではないでしょうか。
新しい人口政策・移住定住推進室をオープニングイベントの際に見させていただきましたが、スタイリッシュなデザインと温かい雰囲気があり、相談に訪れやすい印象を受けました。電子看板、デジタルサイネージ等をうまく活用し、出張センターの周知をしながら、相談も推進室で行うことができる一連の仕組みがあれば非常に効果的だと考えます。
Answer. イオンタウン能代での出張センター開設については、あきた結婚支援センターと協議するとともに、人が多く行き交う窓口スペースを活用し、出会いや結婚支援に関する取組を進めてまいりたいと考えております。
④近隣市町村と合同で出会い創出事業を行う考えは?
出会い創出事業は、近隣市町村と人を取り合うのではなく、広域的に課題解決に取り組む視点が重要だと考えます。全国の事例を見ると、複数の自治体が合同で出会い創出事業を行っている地域があります。
近隣市町村の合同事業は大きく3つのメリットがあると考えます。
1つ目は、居住地が近い参加者数が増え、出会いの機会が増えるということです。遠距離恋愛という形もありますが、やはり居住地が近い方との出会いは重要であると考えます。
2つ目は、事業やイベントの幅が広がるということです。例えば、スキー、スノーボードがテーマのイベントを行う際に、能代市単独での開催は大きなスキー場がないため企画が難しいですが、広域連携をすることで藤里町営スキー場や阿仁スキー場を活用したイベントが開催できます。一方、能代市では昨日、バスケを通じた恋活イベント、バスケコンを主催しました。合同になれば能代市に足りない要素を他の自治体に補ってもらい、逆に、バスケの街等の能代市にしかない要素を他の自治体に提供するような事業が開催できるようになります。
3つ目は、他の自治体の職員と出会い創出事業の課題、ノウハウを共有できるということです。出会いは、ただ人と人とが知り合えばよいというものではなく、人と人との結びつき、その中でも密接で繊細な関係を取り持つものです。そうした特殊な分野であるからこそ、近隣市町村が課題、ノウハウを互いに相談、共有できる体制が重要だと考えます。
Answer. 本市では広域的な取組として、能代山本地域の各市町で行われる婚活イベントを相互にPRし、連携を図っているほか、平成27年度から継続している能代市出会い創出事業補助金を活用した婚活イベントの多くに本市居住者以外の方も参加いただいております。
また、出会い支援をミッションとする地域おこし協力隊が近隣自治体の協力隊と共同でイベントを企画するなど、新たな動きも出てきております。
市が近隣自治体と合同の出会い創出事業に取り組む場合、実施に当たっては、費用負担や役割分担の決定等、検討すべき課題もあることから、各自治体と意見交換を行いながら方向性を見極めてまいりたいと考えております。
※ホームページ用に簡略化して記載しています。正確な質問、答弁内容は能代市議会議事録をご覧ください。
●イオンタウン能代への推進室移転は、移住定住の観点からの議論が大半であったと思います。しかし、出会い創出・結婚支援の観点からも最大限に活用されるべきだと考えます。
今回は前向きな答弁はいただけませんでしたが、今後も効果的な出会い創出・結婚支援につながるよう提言してまいります。