令和7年6月定例会で通算13回目の一般質問に!④ローカルスタートアップ

4.ローカルスタートアップについて
①地域おこし協力隊の応募状況は?

ローカルスタートアップとは、地域の人材・資源・資金を活用した地域課題の解決に資する起業あるいは新規事業を指します。
能代市は、秋田銀行と昨年3月に相互連携しながらローカルスタートアップビジネスを創出する包括連携協定を締結しました。本協定に基づき募集した地域おこし協力隊が事業開発と伴走支援を行い、地域との連携による調査、実証と市内に法人を設立した上で新たなビジネスモデルの創出を目指す新規事業が今年度から始まりました。市外からの人や資金の流入、社会的価値の創出、地域経済の発展等の様々な効果が期待できる施策であり、全国的に見ても先進的な取組であると考えます。

Answer.  令和7年3月25日から5月30日までを応募期間として募集したところ、5名の応募がありました。今後は、2次選考において、株式会社秋田銀行と共同で応募者のビジネスアイデアについて審査を行うこととしております。

②ガバメントクラウドファンディングを活用する考えは?

スタートアップや起業の資金をガバメントクラウドファンディングにより調達する事例が増えてきています。奈良市では市内での事業の継続及び拡大を目指し、ガバメントクラウドファンディングに挑戦する起業家を募集しています。
ガバメントクラウドファンディングとは、ふるさと納税制度を活用して、地方自治体が行うクラウドファンディングのことです。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて個人または法人が思いや夢を発信し、それに共感した不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する仕組みです。金融機関からの借入れ等と比較して手軽であることや拡散性が高いことなどが評価され、新たな資金調達の仕組みとして近年増加しています。ガバメントクラウドファンディングは、財政負担の軽減につながるだけでなく、寄附が集まりやすい環境や自身の商品やサービスをPRする場として活用できます。
ローカルスタートアップビジネス創出事業においては、地域おこし協力隊の活動費がありますが、実際に起業する段階にはより多くの資金が必要になると思います。そうした中で、ガバメントクラウドファンディングは財政負担の軽減だけでなく、PR効果等の様々なメリットがある手法だと考えます。

Answer.  中小企業庁の調査によれば、創業期の事業者が直面する課題として資金調達が最も多く挙げられております。こうしたことから、ローカルスタートアップのビジネス展開においては様々な資金調達方法を確保することが重要であり、ふるさと納税制度を活用して自治体が地域課題の解決やまちづくりのために広く寄附を募る仕組みである、ガバメントクラウドファンディングによる資金調達は有効な手法の一つであると捉えております。全国ではこの仕組みを活用し、目標を上回る寄附額を集めた事例もあり、いかに全国の皆様から共感や賛同を得られる事業を立案し、訴求できるかが重要であると考えております。

③ビジネスピッチイベントに参加する考えは?

近年、スタートアップ企業が投資家向けに短時間でプレゼンテーションを行うピッチイベントが増加しています。ピッチとは、自社製品やサービスを短時間で簡潔に紹介することを指すビジネス用語です。
昨年には、全国の現職首長や議員が審査員となり、「自治体向けビジネスピッチ」が開催されました。社会的課題解決に役立つアイデアや技術を持つ民間企業と地方自治体の共創を促し、社会や経済の発展に貢献することを目的としたもので、自治体と企業のマッチングが400件以上成立したとのことです。
本年3月には、大館市が「大館市長“直談判”ピッチ」と題して全国のスタートアップ企業から社会課題の解決につながるビジネスプランを募るイベントも行われ、県内の関心も高まっていると感じます。
こうしたピッチイベントは、自治体と民間が直接アイデアを共有することができ、ローカルスタートアップの創出に寄与する取組だと考えます。本年も自治体向けピッチイベントが開催される予定で、現在、最終審査員である首長の募集が行われています。

自治体向けビジネスピッチ2025 | 自治体向けビジネスピッチは大盛況のうちに終了しました。

Answer.  当該イベントは地域課題の解決につながる多くの提案が一度に聞け、本市において有用な事業展開が期待される事業者との関係性を築くことができる有効な機会であると認識しております。行政にはない民間事業者の発想や技術を生かした施策展開につながることも見込まれることから、現在開催されているビジネスピッチイベントの調査研究を行いながら、参加について検討してまいりたいと考えております。

 

※ホームページ用に簡略化して記載しています。正確な質問、答弁内容は能代市議会議事録をご覧ください。

●スタートアップは単なる起業とは違い地域課題の解決に資するというレベルの高いものだと思います。それだけに地域に与える好影響も大きく、ローカルスタートアップ事業を何としても成功させたいと考えています。まずは秋田銀行に頼りきりにならず、能代市としても積極的に関わり、事業構築を進めていただけるよう提言していきたいと思います。