令和7年3月定例会で通算12回目の一般質問に!③シティプロモーション

3.シティープロモーションについて
①推進指針の進捗状況は?

千葉県流山市は6年連続で人口増加率が全国トップとなっています。

「母になるなら、流山市。」「父になるなら、流山市。」というキャッチコピーを打ち出すなど都心のベッドタウンとしてのプロモーションを展開することで、子育て世帯が急増しています。

流山市にはマーケティング課があり、SWOT分析などのマーケティング戦略をもとに市のブランディングや情報発信等を進めています。SWOT分析とは、組織や個人を「強み、弱み、機会、脅威」の四つのカテゴリーで要因分析し経営資源を最適活用する手法です。

能代市においてもシティプロモーション推進指針を令和4年に策定しており、効果的・戦略的な情報発信等の取組の方向性が示されています。

Answer.  令和4年3月に策定したシティプロモーション推進指針に基づき、まちの魅力や地域資源を磨き上げ、誰に、何を、どのような手法で伝えるかを研究しながら、市民の皆様にもまちの魅力を感じていただけるよう、市内外への情報発信に取り組んでおります。

また、効果的にシティープロモーションを推進するためには、市民、事業所、各種団体等、本市に関わる全ての皆様に、能代を好きになってもらい、能代をPRしていただきながら、市全体で取り組むことが必要であると考えております。

このため、推進指針の基本姿勢である「一人ひとりがシティセールスマン」の実現を目指し、関係課長で構成する庁内推進会議の中で、各課の連携を図りながら、広報のしろやSNS等での情報発信、あきた白神ツーリズムや地域おこし協力隊との連携、シティープロモーション用名刺の作成、公式LINEを活用した推しスポットの募集等、様々な施策に取り組んでいるところであります。

②推進のための課題は?

Answer.  市民意識調査で「能代市を好きだと思う。」と回答した人の割合が、6年度で54.6%であることから、情報発信の強化や地域資源の有効活用により、まちに対する誇りや愛着心の更なる醸成を図ることが課題であると捉えております。

 

③移住定住の推進
ア. メインターゲットを明確にする考えは?

能代市の相談窓口を経由した令和5年度の移住者数は66世帯・94人で平成27年度からの集計で過去最多となりました。

その内訳を見ると市出身者によるUターンが37世帯と半数以上、世帯主が10代・20代の移住が28世帯、30代が18世帯と若者世代の移住が多く見られました。

移住者が増加傾向であり、かつ若者世代の割合が高いことは人口減少の歯止めをかける糸口になり得ます。

しかしながら人口動態を見ると高度経済成長期の終盤である1970年から現在まで一貫して転出が転入を超過する傾向にあります。

よって移住者の増加傾向を堅調に維持し、同時に人口流出を抑えることで転入超過まで持っていくことが重要だと考えます。

そうした中でさらに移住者を増やしていくには、マーケティング戦略に基づく効果的なシティプロモーションが必要であると考えます。

よって近年の移住者の傾向からターゲットを明確に設定し、能代市の特徴や移住のメリットを端的にまとめた分かりやすく魅力的なフレーズを打ち出すことで更なる移住増につなげていくべきではないでしょうか。

Answer.  本市の人口構造を見ると、20歳代、30歳代の年齢層の割合が低く、中でも若年女性の転出超過が顕著となっています。

このことは、未婚率の上昇や少子化の要因になっており、均衡のとれた人口構成による持続可能な地域を構築していく中で大きな課題であるものと認識しております。

こうしたことから、市といたしましては、特に若年層をターゲットとして、就業支援や、移住初期にかかる費用に対する支援、子育て・教育特化型の移住体験ツアー、SNSを活用した情報発信等に取り組んでまいりました。

現在、策定作業を進めております次期総合戦略においても、基本目標4「安心な暮らしと魅力あるまちをつくる」の中で「多様な社会の実現」を施策の基本的方向に位置づけており、若年層も女性も、誰もが自分らしく暮らせる多様な社会の実現に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

イ. キャッチコピーを導入する考えは?

Answer.  市民の皆様や移住を検討している方々に親しみを持っていただけるよう移住定住相談窓口の愛称を「のしろ暮らす」としているほか、暮らしの移住ガイドブックでは「自分に丁度いい、のしろの暮らし」や、移住体験ツアーでは「あなたの能代を探そう」、就業支援では「ここで働くあなたを応援したい。」等、必要に応じて取組ごとにキャッチコピーを活用しながら、PRに努めてまいりました。

今後も移住施策を検討する中で、若年層や女性に興味を持っていただけるよう、キャッチコピーの導入等、効果的な手法について研究してまいりたいと考えております。

 

※ホームページ用に簡略化して記載しています。正確な質問、答弁内容は能代市議会議事録をご覧ください。

●流山市のマーケティングにもとづいた市政運営は大変参考になります。

移住定住推進ももちろんですが、様々な施策を展開する上でEBPM(証拠に基づく政策立案)が重要だと考えます。

今後も施策の精度が高まるように研究・提言を続けてまいります。

(参考資料)マーケティング課|流山市