令和5年12月定例会で通算7回目の一般質問に!②市民プラザ事業

2.市民プラザ事業について
①実績と課題は?

11月24日には、中心市街地活性化推進協議会が開催され、第3期中心市街地活性化ビジョン・中心市街地活性化計画の骨子案の説明がありました。その中で市民プラザ事業について令和6年度末で廃止する方針が示されました。

市民プラザ事業は、市民が集える拠点を確保し、市民が企画したプログラムを継続的に実行する場を確保するものでした。

地元紙によると、マルヒコビルヂングがオープンしたことや、のしろいち等の集客イベントが始まったことを踏まえ、一定の役割を終えた旨の説明がありました。確かに新たな拠点やイベントが生まれ、市民プラザを取り巻く環境が変化してきたと言えますが、能代駅前において、幅広い世代が利用し、様々なイベントが行われている市民プラザの担う役割は依然大きいと考えます。

一方で年間約1400万円の委託料を自主財源で賄っており、今後の厳しい財政状況を鑑みると、その負担が小さくないのも事実です。平成30年度の第2期計画策定時の検証では、市民プラザ事業が「大きな効果があった」として継続となりましたが、今回は廃止の方針となりました。

Answer. 市民プラザは、市民交流サロン及び喫茶サービスの運営や集客イベントの開催等により、憩いの場として中心市街地の賑わい創出に寄与してまいりました。
直近3年間の利用者数は、令和2年度9,247人、3年度10,956人、4年度6,778人、委託費用は、2年度1,224万円、3年度1,222万円、4年度1,440万円となっております。なお、4年度については、市民プラザが大栄百貨店共同ビルから現在の旧赤玉薬局に移転したこと等が実績に影響しております。
近年、利用者数が減少傾向にあること、その中で年間約1,400万円の費用負担があることが課題として考えられます。

②廃止の理由は?

Answer. 近年、中心市街地において、民間による喫茶サービスを備えた交流拠点のマルヒコビルヂングが生まれるとともに、高校生が利用可能なフリースペースとして旧鴻文堂書店がリノベーションされたほか、本年5月には気軽に集い交流する居場所として、まるっとステーションまちなかが開設されました。さらに、民間等主催の新たな集客イベントとして、のしろいちやのしろ会議、各種マルシェ等が開催されるなど、交流の輪が広がってきております。
こうした状況や先日の中心市街地活性化推進協議会での意見を踏まえ、限られた財源を効果的に活用するため、市民プラザや畠町新拠点等が有する交流機能は存続しつつ、民間とも連携するなどして再構築することを検討しております。今後、利用者の声や市議会からの御意見、市の財政状況等を踏まえながら慎重に進めてまいります。

 

③類似事業の実施
ア. 予算規模を縮小して行う考えは?

市民プラザの代替施設として畠町新拠点の活用が検討されているとのことですが、新拠点のフリースペースは市民プラザと比較して手狭であることと各種講座が頻繁に行われていることを鑑みると、代替施設として機能するのか危惧されます。また、市民プラザとマルヒコビルヂングを比較しても、客層や利用方法等の様々な点で異なります。
交流スペースや利便性において、従来と同程度の交流機能は維持されるべきだと考えますが、同時に財政負担等の課題への対処も必要であると考えます。したがって、現行の市民プラザ事業の継続ではなく、てこ入れをした新事業、あるいは民間への補助という形での交流機能の再構築が望ましいと考えます。

Answer.  中心市街地における交流機能の再構築については、市民プラザや畠町新拠点の利用者の声や市の財政状況等を踏まえながら検討を進め、その中で予算規模を縮小して交流拠点の新事業を実施することもあり得るものと考えております。

イ. 民間団体等が行う場合に補助する考えは?

Answer.  交流機能の再構築を図る上で民間活力を活用することは重要であると認識しております。中心市街地での交流が促進されることを目指し、市による交流拠点の整備民間に対する支援制度の創設等を含め、検討を進めてまいりたいと考えております。

④北高跡地に複合施設を建設する場合、交流やにぎわい創出機能を備える考えは?

中心市街地を議論する上で、北高跡地の利活用は外せないトピックだと考えます。よって、今回の市民プラザの廃止は北高跡地の利活用にも当然影響を与えるものだと考えます。
先月24日の中心市街地活性化推進協議会においても、北高跡地の活用に応じて第3期計画を柔軟に見直しすることになると思うとの発言が総合政策課からありました。柔軟な対応は必要であると思いますが、同時に検討の加速も必要であると考えます。

Answer.  北高跡地は能代駅前に位置する利便性の高い公共用地であり、その利活用につきましては中心市街地の活性化にも関わる重要なものであると認識しております。
市ではこれまで、6の市等のイベント開催による集客可能性調査や、関係課長から成る庁内検討会議のほか、秋田公立美術大学との共同により、様々な角度から北高跡地の有用性を検証する実証実験を行ってまいりました。
利活用の方向性につきましては、

・これまでになかったが必要とされている機能の創出

・新たな交流を生み出す機能の創出

・効率化を図り効果を高めるための既存機能の再編

の3つの視点を基本としており、交流やにぎわい創出機能も含め、中心市街地の活性化の観点から引き続き検討を進めております。今後、庁内検討会議及び秋田公立美術大学の能代北高跡地利活用可能性検討業務の報告結果を踏まえ、できるだけ早い時期に北高跡地利活用の一定の方向性を示してまいりたいと考えております。

※ホームページ用に簡略化して記載しています。正確な質問、答弁内容は能代市議会議事録をご覧ください。

●中心市街地を取り巻く環境は市の答弁のように、マルヒコビルヂングや各種イベント等で変化が見られるのは事実です。一方で市民プラザが担ってきた機能はそれらとは別のものであると言えます。財政状況が厳しくなる中で、予算規模を縮小した上で、現行に近い交流機能を維持できるよう提言をしていきたいと思います。